今さらですが「釣り師」という人たちがいることを知りました。もちろん海釣りとか川釣りとかそんな話ではなく、ネットで投稿できるサイトに、真実のように見せかけた創作話を投下して、世間の反応を楽しむ人たちのことです。
妙に文章が上手い人がいる
Yahoo知恵袋なんかは、ほんとひどくて設定がブレブレになっている人、わかっていて敢えて真面目な回答をしている人と、ある意味わかりやすい乱れ方をしていますが、発言小町あたりは微妙ですよね。
中でも前々から、やけに文章がうまい人がいるのが気になっていました。慌てて投稿していると書きながらも、流れるような長文、ネットスラングの使いこなしの「こなれ感」。かえって怪しいと思ったりしていたのですが、この本を読んで確信に変わりました。そういう人たちがいるんですね。ちなみに小町は3割程度が釣りではないかと言われています。(詳細は本編でご確認を)
そんな、インターネットの各所に漂う釣り発言、見抜いてみたいという方にはコレ。普通の楽しみ方じゃ物足りない人に、おすすめの一冊です。
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印象深かった箇所はいくつかありますが、下記の例文が秀逸過ぎて一部抜粋。
夫の育児 ・家事手伝え攻撃にうんざりです
結婚 3年目 、夫がリストラをされてしまいました 。私が現在大黒柱として 、一家を支えているので 、金銭的な不安はありませんが 、夫から家事と育児をもっと手伝えと言ってくるので、、、
架空の小町風ポストなのですが、男女逆にするとよくある話なんですよね。旦那が家事育児を手伝わないという。当然、旦那が責められるわけですが、この創作例文のように男女逆の立場にして書いても、責められるのは男性になるケースが多いそう。立場を逆転させて書くというのも、釣り師のテクニックの一つなのです。
誤字からバレた例
つい最近、まとめサイトで読んだものの中で、離婚寸前の夫と妻が、それぞれ別の板に登場してリアルタイムに話が進んでいくのがあったのですが、両者とも、とある漢字の誤字が全く一緒で、バレバレだったという例を見てしまいました。誤字、脱字、その人固有の文字の使い方なども、見破りポイントですね。釣り師をやるなら、日本語をきっちり勉強しよう。
ネット情報の取捨選択はあくまでも自己責任になるので、ITリテラシーに自信がない方にはおすすめしません。
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